3カ月の最初の2週間は頭から仕事を忘れるためであり、最後の2週間は仕事に復帰する準備をし始める患者さんがほとんどで、仕事を忘れて心身とも休養ができるのは実質2カ月である。したがって少なくとも3カ月の療養休暇が必要となると考えている。
多彩な身体症状があって他科を何軒も受診し、検査は異常なしと言われて当院を受診した方がおられた。症状は軽快したが、痔の手術歴があった。週に一回排便があるが軟便でも痛みがひどくて困っていることが分かった。どこでも緩下剤か下剤だけが処方されたが、便秘と痛みはなくならなかった。さっそく私なりの便秘改善用の処方をした。なんと排便が毎日あり、しかも排便時痛が消失したとのことだった。「先生はアンドロメダから来た異星人か」と言われた。自慢話ではない。便秘に無関心なドクター(内科や外科、ましてや心療内科でも)が多すぎると言いたいのだ。
今年の春に発達障害のシンポジウムがあった。最後にフロワーから当事者の母親と思われる方が質問した。場違いな発言ではあったが(それだけ深刻な悩みであったと考えてよいだろう)、「便秘で大変苦しんでいるが、先生たちはどう考えているんですか?」と思い余った様子で問うた。残念なことに、その質問に対して3人のシンポジストから適切な答えがなかった。